最近のマンションのダイニングスペースのレイアウトの場合、
ダイニングテーブルの短辺と長辺の片辺はキッチンで片辺が戸境壁というレイアウトが多い。
マンションによってはテーブルをどちらに向けてもスペース的に余裕がない場合も多くあるが、テーブルを配置した場合時に使い道のないデットスペースができることも少なくない。

そんな、ダイニングスペースにデットスペースが出来た時の一つの参考例として見て頂ければと思う。

オーダーのダイニングボードブラックテリーのダイニングボードダイニングテーブルの近くに設置するので、来客用の食器や雑誌、お子様関係の小物や文房具や薬箱など、すぐ横に収納できると便利なものは多いはず。
今回、その収納とデスク、飾り棚を兼ね備えた収納とダイニングテーブル、
テレビボードを納品させていただいた。

部屋の地明かりは控えめに打ち、間接照明とスポット照明を使い部屋にメリハリをつけ雰囲気を出している。

収納の壁面にはフェニックスのグレーベージュをチョイスし、
椅子の生地にはフランスのエルメス傘下のクリエイションメタフォールをチョイスしている。

広さや奥行き感は、平面図上ではなかなか掴むことはできないことで、
実際の面積の広さより、視覚的に広く見える工夫をするとお部屋がかなり広く感じられるはずです。

奥行きを感じられる色合いや家具と家具の高さ関係、テーブルに対する椅子の背もたれの高さなど、、、。
部屋を立体的に捉え、さらに光の明暗をうまく利用した空間作りをして頂ければきっと心地よいお部屋が出来上がりますよ。

造作家具を設置するときにいつも苦労する問題がある。
工場で製作した家具はどれだけ大型家具になってもかなりの精度で歪みなく製作できるのに対し、内装壁や床などは歪みが生じている。

例えば今回のTVボード
幅もかなり大きく、しかも天井には梁があり変形している。
何事もなく納まっているが、隙間なく納めるのにはかなりの経験と現場での加工精度と技術が必要になる。
もちろん工場での製作方法に工夫と技術が必要なのは言うまでもない。

現場の採寸をする場合の採寸位置は製品の納まり方や意匠により大きく変わりのだが、
採寸後にある程度意匠変更があっても対応できる採寸を心がけている。
だがしかし大きく変更があった場合再採寸が必要な場合もある。

kannaの注文までの流れには仮注文と言うステップがあるのだが、
その時点で意匠をある程度固めてもらうのには、採寸時にその意匠に基づき採寸をしていると言う理由もある。

もちろん仮注文にはデザインを生業にしている僕たちとしては、
僕たちの図面を持って他の工場に製作依頼をかけるといったことが過去にかなり多くあったことを防ぐ意味もかなりあるのは本音だ。
まあ、同じ図面を使っても同じものはできないとは思うが、、、、。

一件一件、その場所に応じたデザインや形状をデザインすることを追求し
それに向き合った結果が施工事例の写真には現れていると自負している。

コロナで一時期受注数が多少減少したのも落ち着き、東京目黒店もいつものデザイン作業に戻りつつある。ありがたい話だ。